エウレカ祭り終了(前半)

Gyaoで公開中の25話鑑了。
ここまでで前半戦終了ということで、私的「エウレカセブン」まとめ。

世界観

ナチュラルとメカニカル、スピリチュアルとフィジカルが融合した、一種独特の世界観です。

機械文明は発達していますが、機械を動かすには「魂魄ドライブ」という人と機械をつなぐ器具を使う必要があります。

エウレカ」の登場人物は、LFOという人型兵器を使います。それらはまるで鉱物のように地下から「発掘」されます(軍が使っているKLFは、多分LFOをコピーした量産機でしょう)。

エウレカ」世界の特徴として、「トラパー」というエネルギーの存在があります。「トラパー」は地殻変動などで地下から湧出、大気中で波動を形成し、人々はそのエネルギーを利用し、飛行する技術を発達させています(そういえば「エウレカ」世界は、地殻変動が激しく、パイルバンカーという杭で地層を固定する技術が発達していました)。

特にサーフボード状の器具で「トラパー」の波に乗る行為を、「リフ」と呼んでいます。

この「リフ」の技術は「エウレカ」世界の若者文化の中で絶大なステータスを持っています。その上、あらゆる人型兵器が、この「リフ」を活用して移動するようです。

登場人物

主人公・レントンは、リフの天才でアングラ雑誌の英雄・ホランドと機械の心が分かる謎の電波系美少女・エウレカの所属する反政府組織・ゲッコーステイトに参加します。
そして

  • 恋をしたり
  • 彼女より愛機をうまく操縦できて気まずくなったり
  • 悪夢を見たり
  • 人を殺したり
  • 自分の正義が正義でないことを知ったり
  • ジムで汗を流したての男の胸板の匂いを嗅いだり

します(最後のはインパクト大きかった。レントンの人格形成に影響を及ぼしかねない!!)。

どういう話?

基本的に「軍の特殊部隊を抜けた人(ホランドエウレカ)が、何か重要な秘密を握ったまま逃げている」ぐらいの話。彼らが、最終的に何事かを成し遂げるために活動しているのか、単に逃げているだけか(タルホが「逃げるな」と連発するように)、明確な方向性は、今の所、見えません。

重要な秘密?

エヴァ」における「サード・インパクト」に対応する「セカンド・サマー・オブ・ラブ」、「人類補完計画」に対応する「アゲハ構想」というキーワードのみ。
それから「使徒」に対応する「コーラリアン」。作中(25話時点)で「コーラリアン」は異常気象を引き起こす自然現象みたいに思われているが、直訳するなら「珊瑚人」。作品世界には海がないので、珊瑚というのは地質のことだろうか。つまり、地底人のたぐい?

作中の描かれ方から推測すると、きっとエウレカアネモネも本来の意味のコーラリアンなんですね。

アニメとしての見所

序盤のレントンの飛翔シーン、ロボットアクションはとても格好いい。「リフ」の視覚的インパクトもすばらしい。波に乗ってトンボを切る「カットバック・ドロップターン」はクレヨンしんちゃんにもパクられたほど(ホランドとヒロシの中の人が一緒なので)。

無重力万歳!」の辺までレントンエウレカとドキドキのラブコメ展開。2クール目はエウレカの調子が悪く、やや辛気臭い展開に。レントン少年のビルドゥングスロマンとして観ています。時代遅れの職人、発掘屋や、絶望病の妻とともに大地で生きる青年ら、いろんな大人と出会うのは、その象徴なのですね。