隆盛ジャンルの宿命

ある程度の実力を持ったクリエイターが、今ボカロカテに新規参入しようと思ったら、想像以上に壁を感じるかもしれません。リスナーのなかで“ごひいきのP”を中心に選んで聴くというスタイルが定着してしまったので、無名Pの曲はとことん埋もれていく傾向にあります。埋もれ具合は、まるでブームが終わった音楽カテのようです。

隆盛ジャンルであるがゆえに新規参入クリエイターが埋もれてしまうのはある程度仕方ない。http://d.hatena.ne.jp/beentocanaan/20081206#p1に、投稿動画数が増えすぎ、情報を整理する必要が生じたためと書いてあるが、まさにそう。

黎明期は作品数が少ないから自分で無作為に探しても「当たり」を引くことができたが、その後、作品数が多くなり「当たり」を引くのが困難になっていく。すると過去の「当たり」の作品を作った作者を追っていく方が、ある程度「当たり」を見出しやすくなる。

ただ、新規参入は全く不可能かというとそうでもない。

音楽なら音楽のジャンルをさらに細分化することで、一定のジャンル枠についたコアファンが、あるいはマイナージャンルをこよなく愛する非主流のヒネクレ人たちが発掘してくれる。

でも、そういうマイナージャンルのインディーレーベルがVOCALOID採用についてはメジャーレーベルより動きが遅いというのは不思議だなあ。私が知らないだけかしら。