時をかける少女
地上派放映されていたので観た。
ひょんなことから時間を戻す(タイムリープ)能力を得る少女が主人公のアニメ。
タイムリープ等のSF演出はあれど、物語の主軸は少年少女の淡い恋の物語である。一言で言えば「ファンタジーとしての青春」で、その視点で見ると非常にいい作品だったと思う。
「ファンタジーとしての青春」である理由
登場する高校生たちは、全く高校生らしくない。特に主人公のキャラクターが、およそ女子高生とは思えない。
- 学校では部活のシーンが1つもない(放課後は仲良し同士で野球している)。
- 色恋沙汰における行動が小中学生的(画面上ではとうとう最後まで誰もキス1つせず、性欲の香りは微塵もない*1)。
- 主人公は同性との付き合いより男子2人と野球に汗を流す。
- 幼馴染だとでもいうならまだ納得できるが、1人は4月に転校してきたのだ。高校2年の女子高生が、仲良くなった男子とグラウンドで野球をやるわけがない。
- あんな風にタイプの違うイケメン2人を引き連れて遊んでいたら、同性の視線も厳しい。
- 作中唯一の同性の友達に対してまで、最終的に自分の恋心を優先する行動をとる。
以上の点から、現役高校生が観てもリアルな話としては捉えられないだろう。特に女子生徒にとっては、同性の友達との関係調整が至上命題だと思うので、主人公の同性をないがしろにした行動は全くもってリアルではない。
あれはあくまで、真に理想化された少年少女描写なのである。
*1:主人公があれほどドタバタしても、チチ揺れもなく、パンチラ・ガードも完璧なのは、ストイックすぎる。