転勤や出向で年金が宙に浮く可能性

モリタクもやられていた。

 さて、持参の年金手帳を提示して調べてもらったところ、数分ほどして係の人が戻ってきた。「該当するものがありましたが、それ以外に疑わしいのが2件あります」とのこと。すぐに印刷してもらったところ、確かにその2件ともわたしのものだった。

 このとき手渡された用紙は3枚。1枚は、直近に勤めた三井情報開発とUFJ総合研究所の2社の年金記録である。これには基礎年金番号が記されており、名前も漢字で「森永卓郎」と印字されている。これは、きちんと記録されている分である。

 あとの2枚のうち、1枚は学生時代の国民年金の記録、もう1枚は日本たばこ産業で収めた厚生年金の記録であった。どちらも基礎年金番号は記されておらず、名前はカタカナで「モリナガタクロウ」と印字されている。

 これこそが、まさに「宙に浮いた」年金記録だったのである。