すべての物に命が宿る世界のRPG

アミーゴ・アミーガ」はすべての物に命が宿る独特の世界観が強烈なMMORPG

アミーゴ・アミーガ」の世界ではイスもタンスも仲間だ。
見かけはありがちな西洋ファンタジー風の絵柄ながら、「すべての物に命が宿り、仲間になる」という珍しいアイデアは、妖怪変化などの和風オカルト的発想(万物に命が宿る=付喪神)をベースにしているので、我々日本人にとって女の子が全員自分に好意を寄せてくるギャルゲーの方がファンタジーではないかと思わせる親和感がある。

ゲームと仲間

世界中で最もポピュラーなウォー・シミュレーションゲームは、将棋あるいはチェスだろう。
これらはいずれも多彩な駒を用いて行う。戦争は、多種多様な兵種の綿密なチームプレイによって成り立つからだ。

将棋もチェスも、ほぼ同じルールであるが、ゲーム中「味方(手駒)が倒した(取った)敵の駒が仲間(持ち駒)になる」というルールは将棋にしかない。

持ち駒ルールにより、一旦退場した駒も盤上に再登場することができる。

これにより、将棋は単純な駒の取り合いに留まらない駆け引きの機微を見せる。

持ち駒ルールは、ビデオゲームの世界でも戦国シミュレーション「信長の野望」「三國志」等に取り入れられた。敵武将は捕らえて命を助ければ臣下にすることができる。

これと同様のシステムがファンタジーRPGの世界に入ってきたのは「女神転生」あたりか?

断言はできないが、まあ最も有名なのは「ドラクエ5」で異論はないだろう。

この「いつなんどき、出会い頭に何者が仲間になるか分からない」システムが冒険のワクワク感を増すのは間違いない。収集癖のある人にとってはコンプリート意欲を誘うことにもなるだろう。

そしてその究極の姿が「森羅万象すべてが仲間になりうる」このゲームのシステムなのではないか。

いわばゲームにおける「仲間」システムの最高進化系……というのは言い過ぎだろうか。