ランキング住人名簿 (4)「ブラック★ロックシューター」

VOCALOIDランキング新曲ランクインを阻む定住者たちを紹介する短期集中連載。今回はぼからん絶対王者ryoの放つ最強の刺客「黒き投石器」をご紹介。

ブラック★ロックシューター

VOCALOIDランキング#38の1位。ryo必殺の「黒き投石器」から繰り出されるは、猛る新参者をランク外へ弾き飛ばす、凶悪なる石飛礫。「世界で一番おひめさマッ」と双璧をなす、ぼからんのライガ、フウガである。

いつになく前作とのリリース間隔が短いが、これは絵を担当した、「メタルギアソリッド4」キャラデザhukeの同人誌発表と、動画発表時期を同期させるためと思われる(同人界のマルチメディア戦略やー!!)。そのため恋愛に関する詞ではなく、当該同人誌の内容にマッチした架空のアニソンというかキャラソンみたいな感じだろう。が、この曲に関しては、詞はノリが良ければ何でもいいのだ。


相変わらず軽やかで対旋律的なベース、メチャ早くてオカズたっぷりのリズム隊に、リズミックなピアノとメロディックなストリングスがパワフルかつ華麗な、北欧ポップ風アレンジ。

コード進行は比較的すなおで、メロディは叙情的。サビメロで、武田鉄矢の「少年期」を思い出してしまった*1。なんという大長編ドラえもん*2



とまれ、ここまで紹介してきたryoの作風は、全般的に鬼リズム隊の疾走感が勝つので、しんみりするような作品はない。ヒットプロデューサーryoのバランス感覚を信じれば、次回は、きっとチルアウトなやつを一発ドロップするのではないか。「メルト」旋風が起こる前に発表された「きみをわすれない」フォークトロニカアレンジがなかなか良いので期待できる。これまで約3ヶ月間隔で新曲発表してきたので、次のryo作は9月半ば〜10月頃になるだろうか。

これ以上「門番」が増員されるのはいいことか悪いことかはさておき、S級ミク師ryoの次回作に、期待しておこう。


次回は「みくみくにしてあげる♪」。
短期集中連載は次のぼからんまでに完了する予定で、最終回は月曜日に「卑怯戦隊うろたんだー」「初音ミクの消失」を取り上げます。

*1:この歌ってみたはマジパネェ。遊佐未森も真っ青という、ものすごい透明清涼な美声。音質だけ何とかしてもらえたらプロで売れる。

*2:大長編じゃないけど、ドラえもんの旧レギュラー放送の最終回にあたる原作漫画の動画を見つけた。……これは凄い。あの当時の子供向け漫画なのに、今の大人の読者もクスリと笑わせ、ホロリとこさせる、まさに藤子先生は天才。