英国に景気低迷の影

BusinessWeek:NBonline(日経ビジネス オンライン)の記事。

  • アリスター・ダーリング英財務相は10月9日、2008年のGDP国内総生産)成長率の政府見通しを、当初予測の2.5〜3.0%から2.0〜2.5%へと下方修正
  • 英国の製造業には、原材料費の高騰という新たな問題が浮上
    • 製造業者の原材料コストは今年9月、前年同月比で6.4%上昇
  • 比較購買サイト「uSwitch(SSP、ユースイッチ)」が最近発表したリポートによれば、現在、英国の可処分所得は1997年以来の低い水準
  • 英国の民間調査機関、CEBR(経済ビジネスリサーチセンター)は、ロンドンの金融セクターで来年6500人の雇用が失われると試算
  • ローンの承認率が前年比で9%下落したため、不動産価格は9月に0.6%下落し、平均価格が40万2657ドルまで落ち込んだ
  • 住宅価格の上昇率も、2007年第3四半期は1%に届かなかった(第2四半期は2.3%だった)
  • アナリストの間では、イングランド銀行が来年、0.25〜0.75%の利下げに踏み切るとの観測

20世紀後半、新興国アメリカに覇権を奪われて久しき落日の大英帝国は、サッチャー政権時代に奇跡の復活。とりわけ金融ビッグバンを成し遂げ金融立国として世界の桧舞台に返り咲いたのは大きい*1

今や金融市場にて働く労働者は工場生産労働者の2倍。ロンドン証券市場はNYを時価総額で抜く盛況。

そんな風に経済を組み替えてしまった英国にとってサブプライム問題はボディに直撃を受けた格好。

今後は新興国の景気見合わせになるだろうが、調整局面が続くことになる。