ジャレコ

パンタ・レイ証券という妖しげな名*1の証券会社がみんなのFXというFXオンライントレードサービスを提供している。

  • 取引手数料:無料
  • スプレッド:ドル/円=1銭から
  • レバレッジ:100〜300倍
  • ダイレクト入金あり

という思い切ったサービス設定に対して、ユーザーの疑念の声を、自らFAQに載せるほど自信ありだ。

Q.スプレッドが狭いのは他のところで調整をとっているからですか?
A.他で調整を取っているという事ではなく、スプレッドの安さはみんなの『FX』サービスの特徴になります。

ただ、以下のようにも明記してあるので、ご利用は自己責任である*2

為替取引に係る証拠金は、「日本投資者保護基金」および「日本商品委託者保護基金」の保証対象ではありません。
万一当社が経営破綻した場合等信用状況によってはその一部又は全部が支払われない可能性があります。

この会社、調べてみたら 株式会社ジャレコ・ホールディングの100%子会社であった。バントホームラン*3の「燃えろ!!プロ野球」を創ったあのジャレコである。Wikipediaによると、こういう経緯があるらしい。

香港のパシフィック・センチュリー・サイバーワークス社 (PCCW, 電訊盈科) の買収を受け、社名を「パシフィック・センチュリー・サイバーワークス・ジャパン」(PCCW Japan) に変更したが、2004年1月25日に再び「ジャレコ」に社名を戻した。その後、2005年に主要株主が香港PCCWからSandringham Fund SPC Limitedに変更。

現在は不動産開発会社の日本中央地所や、パンタ・レイ証券を子会社とし不動産・金融事業複合体としてのビジネスモデルを展開、また、肉のハナマサなどを関連会社とし再生支援を行っている。

主要株主である、Sandringham Fund SPC ltd.*4は同社の完全子会社であるHyperlink Investments Group ltd.による間接保有を通じてジャレコ・ホールディングを所有しているが、適時開示情報を眺めていると、Hyperlinkの全株式を、ゲーム・エンタテインメントなどを手がける事業家・金健一氏に7月をめどに譲渡するとのこと。

プレスリリース(PDF)

金健一氏のゲームハイ社が制作したWindows用ミリタリーオンラインFPSSudden Attack (サドン アタック)」は、韓国で43週連続オンラインゲーム市場ランキング1位の人気を集めた。

http://www.watch.impress.co.jp/game/docs/20070614/sa.htm

ジャレコも画期的なオンラインゲームを発表し、21世紀のゲーム史に名を残してほしいものだ。


さしあたって、「燃えプロオンライン」を。

*1:パンタ・レイ=「万物は流転する」古代ギリシャ哲学者ヘラクレイトスの言葉で、この宇宙のありとあらゆるものは、絶えず変化をしていると言う意味

*2:ちなみに外為どっとコムの場合、下記の通り。万が一当社が破綻した場合でも、お客様の資産は区分管理により保全されます。

*3:燃えろ!!プロ野球」における4番打者は、バントでもバットに当たれば、必ずホームラン性の打球を繰り出せる。「燃えプロ」においては、生まれ持つ打力は、物理法則をも超えて作用するのだ!

*4:このSandringham Fundだが、Yahoo!ファイナンス - 企業情報には「英国系投資会社」とある。なぜ、英国系とか書くかなあ……。確かに所在地は英国領ケイマン諸島だが、そんなもんSPCなのでペーパーカンパニーに決まっている。実態は房広治という日本人のファンド。房広治はUBS信託銀行やCSFBクレディ・スイス)の日本支店におけるマネージング・ディレクターを歴任した日本のM&A業界の草分け的存在。