羽田空港再拡張

航空各社は2010年の羽田空港再拡張を控え、本業の航空事業へ資金や人材を集中投入する。

また、羽田空港再拡張事業の一環として、現在2009年12月供用開始を目指し新滑走路(D滑走路)の建設が進められている。この新滑走路ができると、「年間発着能力」は現在の29.6万回(2005年10月)から約1.4倍の約40.7万回に増える見込みである。これによって、国内線については発着枠の増加により現在より飛行機の小型化、多路線化や多頻度化が可能となる。また、国土交通省は将来の国内航空需要に対応した発着枠を確保した後の余裕枠を活用すると年間3万回程度の近距離国際定期便の就航が可能となるという見解を示している。就航可能な国際定期便については概ね羽田発着の国内線の距離(現在最も遠い区間羽田空港?石垣空港間の1,947km)以内の区間を目安とするとされている。

貨物面では、再拡張による国際化で、年間50万トンの国際貨物取扱いを想定。旅客便が中心となる昼間帯は運航距離制限(1947キロメートル)があるためアジアの近距離便が主体だが、貨物専用機が中心となる夜間・早朝帯は距離制限がないため、基本的に全世界どこからでも就航が可能となる。
国交省ではすでに国際貨物ターミナルの整備にも着手している。コンペにより選定された三井物産が主体となる特別目的会社(SPC)「東京国際エアカーゴターミナル」との間で昨年7月に30年間の事業契約を締結、同社が国際貨物ターミナルの整備・運営を行っていく。