奥華子 - ガーネット
http://www.youtube.com/watch?v=djCmICDqiJU
aiko系シンガーソングライター(系って言うな)。この種の音楽家にとって、容姿がパッとしないことは必ずしも短所ではない。純粋に楽曲のよさだけでスターダムに上がったことが証明されるからだ。
奥華子の楽曲は良い。声も良い。
しかし、それだけではこの系統の本家・aikoの牙城を揺るがすことはできない。
aikoの独自性は、以下3点のバランスによって作られる。
- 何ともいえない(写真によってはブスだったり、ひどくかわいかったり)個性的な容姿
- 「恋愛ジャンキー」を自称する、恋愛のことしか歌わない作家性と、それに見合った我の強い歌唱
- アカデミックな素養と遊び心に彩られた、素人がカラオケで歌うにはやや複雑でキャッチーな楽曲
特にaikoをaikoたらしめているのは2である。その個性的な容姿ゆえの、正統な美人には決してありえない複雑な心理描写、卓越した妄想力とボキャブラリーは驚異的だ。
特に大ヒット作「ボーイフレンド」は凄い。A、B、Cメロがバラバラな楽曲構成もさることながら、歌詞はテトラポット登っててっぺん先睨んで宇宙に靴飛ばしちゃうのである。これはやばい。
読者諸賢においては、屹立するテトラポットの形状を見れば、それがナニを指しているかは明らかであろう。
このイマジネーションである。このイマジネーションに匹敵するものを奥華子は手に入れなければ、この分野でaikoに取って代わることはできない。