プリエンプション対応リアルタイムDB「Linter」
via Matzにっき
ロシア発の組み込み向けDBMS、Linterの紹介記事。
元はエンタープライズ向けなのに、西側に比べプアな環境向けで開発されたため、西側に持ち込むと組み込みレベルで十分使えてしまう*1のだそうです。
- 劣ったハードウェア性能をソフトウェアでカバー
- 絶対的なメモリ搭載量が少ないので、小フットプリント必須。メモリリークなどもってのほか
- 手本になる大規模RDBが存在しない時期で、まねることもできないという三重苦の環境で、まず2年間の基礎研究とその後2年間の開発を経て完成したのがLinterである。こうしてできたLinterは、官公庁や一部軍用などにも利用されたらしい。
その後冷戦が終結して東西交流が始まると、Linterも米国に渡ることになる。すると、動作環境がいきなり2〜3世代進んだ状態で利用される形となり、少ないメモリ量と乏しいCPUパワーで動作するように設計されていたLinterは、エンタープライズ向けはおろか組み込み向けでも十分利用できることがいわば「発見」された。