巨人の星

全11巻あるが1巻と11巻だけ読んだ!*1
「野球の鬼」星一徹を父に持つ主人公・星飛雄馬児童虐待に近い特訓を受け、紆余曲折を経て父と同じ巨人軍に入団。だがスポーツ選手として恵まれない体格をカバーするべく、魔球と呼ばれる必殺投法で肉体を酷使し続けてきた彼は、ノーヒットノーランの偉業をなすと同時に腕の筋肉が断裂。ライバルの結婚式を祝福しつつ姿を消す(ラストシーンで主人公の背中に教会の十字架の影が落ちる構図がとても素晴らしい)。

スポ根マンガの最高峰である本作は、実は「オーバーワークは有害だ」ということを主人公が身をもって示した啓蒙書に他ならない。不向きなものを努力・根性でどうにかしようとすると、ブッ壊れるしかないという結論なのだ。

*1:論説文の類は冒頭と結論から読むと理解しやすいパターンがあるが、ジャンルを問わず冒頭と結末を知り、それらに興味を惹かれたら読み進める傾向が私にはあるらしい。当然ネタバレ禁止などという言葉は私の辞書にはない。