あしたのジョー

464.jpが再開していたので、うっかり「あしたのジョー」全巻読んでしまった。
力石死後は長大なエピローグである*1
ライバル・力石を試合時のアクシデントで殺してしまい、無気力になるジョー。カーロス・リベラなど強敵に相対するしか生き甲斐を見出せない。ボロボロに傷つき、世界チャンピオンとの一戦で灰になる。まさに男の世界だ(ジェンダー論ではなく、解剖学的な意味で。女は「出産」という生物的機能が強すぎて、自分の「理想」や「情熱」などという、あやふやなものに殉じては生きられない)。
もっと家族や財産という凡庸な現実的価値に生きられたら、こうはなるまいに。

あしたのジョー」は破滅の典型だが、同時に「こう生きられたらある意味では幸せ」という見本でもある。

*1:類似の形としては、「北斗の拳」のラオウ死後が長大なエピローグである。マンガ雑誌にありがちな、「作品の人気が高まったから、連載を止めさせたくない雑誌側の延命措置」だが。