16タイプ実例

今の職場はWEBにも繋げない閉鎖空間で職務の合間に楽しむ娯楽といえば人間観察ぐらいしかなく、かつ長期のプロジェクトによってその中に極めて濃密な人間関係が形成されており、そのため、口を開けば人間関係の話題に事欠かないと、同僚の通称「ダースベイダー」氏*1が分析していた。私もそのとおりだと思う。
中でも、私とベイダー氏の上司にあたる人達は、我々と懇意にしている他チームの人から見て、非常に怖い人だったり嫌な印象を鮮烈に残しているようで(あるいは良い印象もそれ以上に残しているだろうが、人は嫌なことをより克明に思い出す)、彼らの性格を16タイプで分析し、なぜそういう嫌なイメージを残すかということを書いておきたい。

軽く他人のタイプの見分け方を読んでおくといいだろう。

事例1

我々のチームのプロジェクトマネージャである。ここでは「リータ」(彼の溺愛するお嬢さんの愛称を差障りのない範囲で一部引用)氏と呼んでおこう。
リータ氏はESTJ型。[外向・感覚・思考・決断]である。

  1. このタイプについて:http://page.freett.com/ubook/type1.htm
  2. このタイプとのつきあい方:http://page.freett.com/ubook/t-type1.htm

上記のとおり基本は責任感の強い真面目人間。家庭を愛し、会社を愛し、それらの中で自分の役割を全うすべく、自分を縛り付け、闘志を燃やすことに喜びを感じる、そういう古風なモーレツサラリーマン型。
上司としては典型的な強権型のカミナリ親父と言っていい。この時点で間違いなく嫌われる。

むろん上司としてやるべきことをやれば、下から嫌われるなんてことは、ある程度しかたないとも思う。
それを管理者としての職責、役割分担として、ある意味で割り切りよくやれれば下も気が楽だが、リータ氏の場合、大真面目である。本気で自分が抱いている仕事への姿勢、責任感、精神論、愛社精神などを訴え、それに追従させようとする。常に話せば納得してくれる、自分と同じレベルで共感し理解し合えると思っている。これが毎回クソ真面目であるから手がつけられない*2

押しつけられる側は、「俺の酒が呑めねえのか!」って言われているのと精神的に大差ない。これはストレスである。

http://www32.ocn.ne.jp/~emina/estj.html
の簡潔な説明を引くと

ESTJ型はなんでも「あるがまま」に受け止め(S型)、客観的に解釈する(T型)。さらに、EJ型なので、自分の判断を押し付けたがる。

とある。

この関係を解決するには多少パワーが必要になる。相手が自分の主張を押しつけてくるのと同等の力で押し返す必要がある。率直な物言いや、ぶっきらぼうな話し方にたじろがない。相手に悪意はないのだ。そして、ある地点から先は、全く分かり合えないことを、はっきり分からせる必要がある。立場が違えば思いも違う、100%納得できるわけがない。結局、他人を納得させようとしているのは、あなたが納得したいだけなんだろう、と。

事例2

リータ氏直属のチーフで私やベイダー氏の上司である。自転車好きなので「チャリンコ」氏と呼んでおこう。
スポーツや海外の情報をはじめ、変にさまざまなジャンルへの関心があり、話題は豊富。活動的で、おしゃべり好き。ややP型の傾向あり。
ESTP型の特徴は以下のとおり。

活動的で好奇心にあふれ、たいへん陽気なタイプで、周囲のことによく気がつき、身体を動かすのが好きだ。もの分かりがよく、順応性がある。初めに行動ありきで、結果をあまり考えない。現実的ではあるが、一時の感情に流されやすく、楽しめる機会があればすぐに飛びつく。 活力にあふれており、ワクワクするもの、ピックリするものが大好きだ。アウトドア派で、熱心なスポーツ・ファン。16タイプのなかでいちばん運動神経が発達しており、飲み込みが早い。趣味も豊富で、同じ場所にじっとしているのが苦痛でたまらない。

しかし、こと仕事の上、特に上司/部下といった縦の対人関係にはとても保守的で、上下関係の明確な体育会系気質である。それゆえJ型の傾向も強い。よってリータ氏と同じESTJ型としておこう。
チャリンコ氏の場合は
http://page.freett.com/ubook/t-type1.htm
にある、以下の傾向が強く出た例である。

だが、なかには、いばり散らし、偉そうに指図する人もいる。他人の非を厳しく指摘し、相手を傷つけ、落ち込ませる場合もある。

他チームの女性に向かい「あんたじゃ話にならないから○○さん呼んできて」みたいに言い捨てることもあったようだ。その女性は多分に情緒型の人なので、間違いなく怖い人のレッテルを貼られる。ジェントルマンな私やベイダー氏には、とてもできない所業である。

こういう人には、一度ナメられると一生軽んじられ小馬鹿にされ続ける。それが嫌なら、調子に乗っているところをいつかガツンとやり返しておく必要がある。
リータ氏と違って理をもって行うものではないので難しい。喧嘩腰になってはいけない(それこそジェントルマンにあるまじき所業だ)。人を小馬鹿にしながらおどけて言っていることに対してタイミングよく、追従笑いではない、シラけた視線を返すだけで相手は言葉を失う。それを他の人が見ていないところでやればいい。それで十分だ。

*1:言うまでもなく、あくまでこの日記内での通称。以下同じ。

*2:「人生の取説」でいうところの、「職人タイプ」が部下=弟子の「職人タイプ」に生き様まで学ばせようとする行動の一環であろう。「そんなの無理だ」って知ってるから私やベイダー氏のような「学者タイプ」はつき合い切れない。