愛国戦隊大日本

「びっくり!君の教科書もまっ赤っか」
愛国戦隊大日本のリーダー、神風猛は常日ごろから肉体、精神の鍛錬を怠らない。
レーニングの合間に書店に立ち寄った猛は、店頭の書籍が全て「赤い」本にすり替えられていることに気付く。
デスマルクス総統率いる悪の組織「レッドベア−」の洗脳五ヵ年計画・教科書赤化作戦が開始されたのだ。
おりしも郊外の造成地では、行動隊長ツングースクキラーと怪人ミンスク仮面がハラショマン達に教科書の運搬を指示していた。急行する愛国戦隊!!変身した大日本とレッドベア−との壮絶な戦いの幕が切って落とされた!!

これはつまり、右も左も茶化すシラけたスタンス(古い言葉でいうノンポリ)。80年代的態度。

安保共闘世代の典型で、「アカ」から「エコ」に転向して、「人と自然の共存だ!」みたいなメッセージを作中で打ちまくっている宮崎駿監督なんて、こうした態度が大ッ嫌いなのでしょうね。

この「愛国戦隊大日本」で、特筆すべきは、庵野監督自身が出演していること。

<出演者>
アイ・カミカゼ(神風 猛)/ 林  收一
アイ・ハラキリ(切原 弾児)/毛利 文彦
アイ・スキヤキ(白滝 肉男)/神村 靖宏
アイ・ゲイシャ(舞子 ユキ)/西  由紀
アイ・テンプラ(衣 あげる)/森脇 好彦

大日本ロボ/庵野 秀明・辰巳 康治

ナレーター/ 庵野 秀明

大日本ロボ
http://www.gainax.co.jp/soft/daicon/img/daiimg/DNPN_05.jpg

というわけで、「エヴァ」における庵野監督の、一見、意味ありげなシーン、キャラクター描写、謎めいたキーワードの羅列が、その実、思いつきをちりばめただけの投げっぱなしにすぎないという、創作態度の原点ともいうべき姿が露になっている、若気の至り的作品!

こういうオタクっぽいバカテイストが好きなんでしょうね。